書籍・雑誌

2024年9月21日 (土)

書籍「楠木正成(くすのきまさしげ)」徳間文庫

 楠木正成は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて活躍した武将で、この小説は邦光史郎さんによって正成の青年期から最期の戦いとなった湊川の戦いまでを描かれたものです。

 この小説の記述で私が着目したのは、楠木正成の長姉は伊賀の上島家へ嫁いでいることと、正成が伊賀へ赴いた際に、長姉とその夫である服部次郎左衛門信清と挨拶を交わすとともに、その夫婦の三男である観阿弥とも出会っているという設定です。

 このことは、以前のブログ記事「観阿弥・世阿弥は楠木正成の血族」とほぼ整合する内容で、邦光史郎さんも神戸市の湊川神社にある系図を基にされたのかなと感じました。

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2024年2月26日 (月)

「JR関西本線 名古屋―奈良直通列車の実証運行」に関して

 2024年2月10日付け中日新聞7面の「発言」欄に興味深い投稿が掲載されていました。

 四日市市の中学校教員の方の投稿で、その主旨は「奈良方面の寺参りのためかつて急行かすがに何度も乗った。そのため今回の実証運行と使用車両を考えるだけでわくわくする。定期運行になることを切に願う」ということであり、この内容に賛同する方は多いのではないでしょうか。私もぜひそうなってほしいと願う一人です。

 名古屋―奈良直通列車の実証運行というと、名古屋以東の東海道新幹線沿線からの誘客をイメージしがちですが、今回投稿された四日市市在住の方のように、名古屋と奈良の間にある駅からの利用者も当然想定されるわけですので、実証運行にあたっては、かつての急行かすが停車駅(桑名、四日市、亀山、柘植、伊賀上野)やDMG森精機さんの利用が期待される新堂からの乗車ニーズも想定しつつ、実施してほしいものだと思います。

【実証運行に使用してほしい車両JR東海HC85系↓】

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2024年1月15日 (月)

コミック「じゃりン子チエ(双葉文庫)」

 小学5年生のチエちゃんが活躍する「じゃりン子チエ」。『漫画アクション』で1978年から19年も連載された漫画です。

 『漫画アクション』ではとびとびにしか読んでなかったので、この双葉文庫版を、およそ2年半かけて34巻まで読み終わりました。

 令和の今になっても、とてもインパクトのある魅力的な漫画なので、この全34巻は保存しておこうと思っています。

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2024年1月 7日 (日)

書籍「成年後見制度の闇(飛鳥新社)」

 成年後見制度は、末尾の最高裁判所の資料にあるように、精神上の障害(認知症など)により判断能力が欠ける,あるいは不十分な方に援助者を選任し,契約の締結等を代わって行ったり,本人が誤った判断に基づいてした行為を取り消したりして本人を保護する制度で、その理念には、本人の意思や自己決定権の尊重も含まれているものです。

 多くの成年後見はこの趣旨、理念に沿って運用されていると考えられますが、中にはこの書籍に掲げられた問題事例(家族でない後見人が、後見される人の財産を一手に管理することで家族の意向をないがしろにする、本人や家族の意思に反して本人を施設へ入所させるといったことなど)もあるようです。

 この書籍は2018年に刊行されたもので少々年数は経っているものの、昨年(2023年)5月のBS-TBS「噂の東京マガジン」という番組でも同制度の問題点が取り上げられており、またビッグコミックオリジナル2024年1月5日号から連載を開始した「れむ a stray cat」でもこの問題が主眼になっていることから、依然課題は継続していると考えられます。

 その一方で、2021年3月に国の成年後見制度利用促進専門家会議が同制度の運用改善等を含む「第二期成年後見制度利用促進基本計画に盛りこむべき事項~尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加を図る権利擁護支援の推進~(最終とりまとめ)」を公表していますので、今後の被後見人を中心に据えた運用に向け一定の改善が進むことが期待されます。

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※最高裁判所の資料では、成年後見制度の趣旨,理念が次のように掲げられています。

「成年後見制度とは,精神上の障害により判断能力が欠ける,あるいは不十分な方に援助者を選任し,契約の締結等を代わって行ったり,本人が誤った判断に基づいてした行為を取り消して本人を保護する制度です。

成年後見制度の理念は,本人保護の理念を源とし,本人の意思や自己決定権の尊重もその理念とされています。審理の中で,できる限り本人の意向を聴いたり,補助,保佐の代理権付与には本人の同意を必要とするなど,本人の意思を尊重する制度が取り入られています。

また,障害のある方も家庭や地域で通常の生活をすることができる社会をつくろうというノーマライゼーションの理念も,成年後見制度の理念の一つであるとされます。

成年後見制度は,これらの理念の調和を目指している制度であるといえます。」

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2023年12月 9日 (土)

ほぼ完成したSHINDO YARDS(DMG森精機(株)複合施設)JR関西本線 新堂駅南口

 JR関西本線新堂駅南口にDMG森精機(株)が建設した複合施設「SHINDO YARDS」。2023年11月に見学に行った際に撮影したYouTube動画は、次のとおりです。

 SHINDO YARDSは、おおまかに区分すると、BOOKMARK STORAGE(図書館)、伊賀市役所の伊賀支所、北伊勢上野信用金庫の阿山町支店・柘植支店、ワイナリーとなり、このうちワイナリー(2025年に開設予定)を除き、完成したものです。

 特に用がなければ内部まで入れるのは図書館のみですので、それを中心に、またJR関西本線の気動車や施設全体の外観なども撮影してみました。図書館の中は、天窓から陽光を取り入れて照明は抑え、重厚な雰囲気を醸し出しています。イオンモール幕張内にある蔦屋書店に似た感じでした。

 こうした落ち着いた図書館で読書すると、とても満足度が高まるように思いますので、利用者が増え、スーパーマーケットのオークワうどん・たこ焼きの「こてつ」などと相俟って、この地域全体の活性化につながることを期待したいものです。

(図書館の図書は、DMG MORI図書と伊賀市図書の2種類に分かれていて、前者については貸し出し不可で、館内と広場での閲覧に限られます。)

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【JR関西本線を中心としたルート概要図↓】

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※2025年にできるSHINDO YARDS内ワイナリーの来訪客ターゲット地域は、東京、名古屋、大阪が中心になるでしょうし、DMG森精機さんの東京本社、伊賀事業所、JR奈良駅前にある第二本社をつなぐアクセス手段としても、JR関西本線を使ってもらえる可能性があるので、先日(2023.12.5)三重県知事が公表したJR関西本線 名古屋ー奈良直通列車の実証運行にあたっては、新堂駅にも停車させ、DMG森精機さんの社員さんに乗車してもらって、ご意見を伺うことが重要と思います。

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2023年11月14日 (火)

阪神タイガース日本一記念セット(デイリースポーツ)

 デイリースポーツ(本社:神戸市)は、常に阪神タイガースの記事が一面に掲載されるスポーツ新聞です。

 そのYahoo!店で日本一記念セット(デイリースポーツ) が発売されているのを見つけたので、当然のように購入しました。阪神タイガースが過去に出場した日本シリーズの内容も取り上げられており、読み応えのあるもの。

 私は阪神が敗退した日本シリーズのことは思い出したくもない意識が働くためか、ほとんど憶えていなくて、過去の阪神出場のシリーズで特に印象に残っているのは、1985年の第5戦甲子園で掛布選手がバックスクリーン横に放ったホームランです。

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2023年9月15日 (金)

新しい近畿の創生計画(すばるプラン)1987年3月

 この計画は、国土庁(現 国土交通省)大都市圏整備局・近畿開発促進協議会により昭和62年3月に策定されたもので、2025年を展望した21世紀の近畿圏のあるべき姿(ビジョン)が取りまとめられています。

 この計画の対象地域は近畿2府6県(福井県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)であり、この範囲における様々なプロジェクトが位置づけられました。

 そのうち三大プロジェクトとされたのは、関西国際空港関西文化学術研究都市明石海峡大橋で、三重県伊賀地域に関連しては、上野新都市開発整備(ゆめぽりす伊賀)比奈知ダム川上ダムが、この計画に付属するプロジェクト地図「明日の近畿」に明示されていました。

 これらのプロジェクトは2023年時点でいずれも既に完成と言ってよい状態になっていることから、ほぼ40年先を見据えた超長期の計画であったとしても、その中に実現したいプロジェクトをきちんと位置付けておくことが重要であるとわかります。

 中には、この計画に明記してあっても、立ち消えになったプロジェクトもありますが、プロジェクト実現のためには、超長期を見据えて明確な方向性を打ち出しておくことが必要条件になるのは間違いないでしょう。

 ちなみに、この近畿圏の計画に含まれている三重県は、一般的にはメディアの配信区域の関係から中部圏よりのイメージがありますが、三重県庁の公式見解としては、近畿圏、中部圏の両方に属するとされているようです。

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2023年8月18日 (金)

怠け者メガネ Lazy Reader Glasses

 私は寝る前に本を読むことが多いのですが、うつぶせの姿勢ではそんなに長い時間は続かないので、仰向けで本を読めるグッズを探していたところ、Amazonでこの商品に行き当たりました。

 反射させることで90度下を見えるようにしたメガネで、本やスマホの画面を仰向けの姿勢のまま見ることができます。

 課題は、天井の照明が本のページに当たらないため、暗くて読みにくいこと。これを解決するため、枕元に設置するLEDクリップライトをヨドバシ.comで購入しました。これにより怠け者メガネは実用できるようになったので、これから読書量を増やせるかなと思っています。

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2023年6月15日 (木)

名張を訪れたイザベラ・バード

 イザベラ・バード Isabella Birdは、19世紀における大英帝国の女性旅行家で、明治11年(1878年)に東京から北海道まで旅行した記録である「日本奥地紀行」の著者で知られています。

 そのイザベラ・バードなど名張を訪れた10名の人物を紹介する企画展が、名張市郷土資料館(名張市安部田2270、旧錦生小学校跡)で開催されているとの新聞記事を見たので、行ってきました。

 大海人皇子、大来皇女(おおくのひめみこ)といった名張に関係の深い古代の人物は夏見廃寺跡・夏見廃寺展示館でも取り上げられよく知られていますが、イザベラ・バードと名張との関係は初耳です。

 イザベラ・バードの名張に関する記述は『イザベラ・バードの日本紀行(下)』の中にあり、

「道は木津川の川筋をたどっており、名張というかなり大きな町で橋を通って川を渡りますが、この橋は厚板でできていて、この地方の橋の多くがそうであるように、石を詰めた直径八フィート[約二・ 四メートル]の竹籠で支えてあります。途中、雨で湿った森に朽ちつつある木を列にして岩に立てかけたものがあり、調べたところそれは大和地方と伊勢地方の名産として有名なきのこの栽培とわかりました。きのこはどこでも食材となっています。」

などと記されています。これに続く「茶色の液体に浸したあの茶色のぞっとする煮物」という表現からすると、イザベラ・バードさんは、きのこがあまり好みではなかったのかもしれません。

 この企画展は2023717日(月・祝)まで開催とのことですので、関心のある方は訪れてみてはいかがでしょう。

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【イザベラ・バード Isabella Bird ↓】

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2023年5月25日 (木)

書籍「芭蕉の言葉 【おくのほそ道】をたどる」

 こうした芭蕉の旅を中心に据えた書籍を中学生ぐらいに読んでいたら、私の俳句に対するアレルギーも軽減されていたのではないかと少し残念な気持ちになります。

 私が50年以上も前に学んだ旧上野市の小学校、中学校では、夏休みの宿題に俳句を何句提出せよというノルマがあって、これが多くの児童・生徒が俳句に対して距離を置く遠因になっていると思われるからです。

 芭蕉の生誕地である伊賀において、子どもの頃から俳句にふれさせようとの方針はわからないでもないですが、芭蕉の俳句にある旅の心を理解できないような年齢の子どもに、ただ五七五という形だけの俳句を、ノルマを設けてまで作らせる必要があるのでしょうか。

 実際におくのほそ道の経路をたどるのは無理だとしても、まずは本書に紹介されているような旅の中での風景を、写真や動画で鑑賞することから入るのが大切かと思います。

 本書によると、芭蕉は「たびねして我句を知れや秋の風(読者よ、じっさいの旅を経験してわが句を鑑賞してほしい)」と述べているとのことですので、本当に伊賀として「芭蕉さん」と尊崇する思いがあるのならば、教育の現場において子どもに俳句づくりを強制するのでなく、旅の心を学ぶことから始めてほしいものです。

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