イザベラ・バード Isabella Birdは、19世紀における大英帝国の女性旅行家で、明治11年(1878年)に東京から北海道まで旅行した記録である「日本奥地紀行」の著者で知られています。
そのイザベラ・バードなど名張を訪れた10名の人物を紹介する企画展が、名張市郷土資料館(名張市安部田2270、旧錦生小学校跡)で開催されているとの新聞記事を見たので、行ってきました。
大海人皇子、大来皇女(おおくのひめみこ)といった名張に関係の深い古代の人物は夏見廃寺跡・夏見廃寺展示館でも取り上げられよく知られていますが、イザベラ・バードと名張との関係は初耳です。
イザベラ・バードの名張に関する記述は『イザベラ・バードの日本紀行(下)』の中にあり、
「道は木津川の川筋をたどっており、名張というかなり大きな町で橋を通って川を渡りますが、この橋は厚板でできていて、この地方の橋の多くがそうであるように、石を詰めた直径八フィート[約二・ 四メートル]の竹籠で支えてあります。途中、雨で湿った森に朽ちつつある木を列にして岩に立てかけたものがあり、調べたところそれは大和地方と伊勢地方の名産として有名なきのこの栽培とわかりました。きのこはどこでも食材となっています。」
などと記されています。これに続く「茶色の液体に浸したあの茶色のぞっとする煮物」という表現からすると、イザベラ・バードさんは、きのこがあまり好みではなかったのかもしれません。
この企画展は2023年7月17日(月・祝)まで開催とのことですので、関心のある方は訪れてみてはいかがでしょう。

【イザベラ・バード Isabella Bird ↓】


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