熊野から運んだ木材も使用して再建された伊賀上野城
現在の伊賀上野城天守閣は、衆議院議員であった川崎克氏が支援者の協力を得ながら私財を投じ 木造で再建したもので、昭和10年(1935年)に竣工しています。
この復興天守閣に熊野の木材が使用されたことを知ったのは、ずいぶん前に熊野市木本町にある紀南ツアーデザインセンターを訪れたときのこと。
同センターは、紀南地域を代表する林業家 奥川吉三郎(おくがわきさぶろう)家 私邸の寄贈を受けて設置されたもので、この中に設けられた奥川吉三郎邸 資料室の展示のひとつが「伊賀上野城の再建への木材提供についての資料」です。
【同資料室に掲示された説明文↓】
この説明文に、奥川吉三郎氏が熊野の地から伊賀上野城建設のための木材を提供したことが記載されています。
その木材の運搬方法については、船と鉄道でと記述されていおり、熊野から紀伊半島の東側か西側を回って運ばれたのでしょう(四日市港に陸揚げし貨物列車で上野町駅(現在の上野市駅)まで運んだとする論文が見られます)。
このように、伊賀上野城の再建は川崎克氏の尽力があってこそですが、同氏の人徳により同じ三重県内の熊野からも支援を受けていることを銘記しておく必要があると感じています。
【建設途上の伊賀上野城(昭和9年(1934年)2月)〔出典:図説 伊賀の歴史〈下巻〉〕↓】
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