ビジネス関係

2012年1月16日 (月)

「三方よし」の原典は

 2012年1月10日付け日経新聞 時事解析というコラムで、日本流 企業存続の条件として近江商人の倫理が取り上げられていました。

 近江商人は厳しい倫理と奉仕の精神で自己を律したということで、著名な「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」は、他国の行商先や出店先に配慮した経営でなければ、外来商人としての存続も、出店の定着もあり得なかったために、生み出された知恵であるとされています。

 この三方よしという言葉は、ずっと昔から使われていたものと思っていたのですが、脚光を浴びるようになったのは、小倉栄一郎滋賀大学教授が『近江商人の経営』(サンブライト出版,1988年,p.54)の中で,以下のように述べ、造語してからだそうです。(有馬敏則 滋賀大学経済学部教授の論文より)

「有無相通じる職分観,利は余沢という理念は近江商人の間で広く通用しているが,やや難しい。もっと平易で『三方よし』というのがある。売手よし,買手よし,世間よしという商売でなければ商人は成り立たないという考え方である。時代は下るが湖東商人の間で多く聞く。
 初代伊藤忠兵衛は熱心な仏教信者で『商売は菩薩の業』と説いたが,その心は『商売道の尊さは,売り買い何れをも益し,世の不足をうずめ,御仏の心にかなうもの』という共存共栄の精神である。同じく湖東商人外村与左衛門家,また,五個荘の中村冶兵衛家,山中利右衛門家の家訓にも同じ精神がある。」

 今では、この三方よしは全国に広まって、滋賀県の地域活性化のキーワードともなっていることから、この造語はとても影響が大きいものであったと感じます。

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2011年12月23日 (金)

ヒットは顧客を追わない

 今週月曜日(2011年12月19日)の日経新聞 経営の視点というコラムで、このタイトルの話題が掲載されていました。

 例として挙げられていたうちのひとつは「家政婦のミタ」。最終回(21日放送)の平均視聴率が、関東地区で40.0%、関西地区で36.4%という大ヒットドラマになったわけですが、目先の顧客を追わず、想定外の設定で視聴者を驚かせたのがポイントだそうです。

 それと、アップル スティーブ・ジョブズの「欲しいモノは見せてあげなければ、みんな、それが欲しいなんて分からないんだ」という言葉も、とても参考になります。

 売れるものを開発するのに、市場調査などでは間に合わない時代になってきているようです。ヒットを生むには顧客の先回りをするような「サプライズ本位」でなければという主張は説得力があるなと思いました。

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2011年11月 4日 (金)

失敗・教訓から学ぶ

 10年ぐらい前から失敗学というものが注目されてきたと思いますが、今、日経新聞のやさしい経済学というコーナーで「組織学習理論」が取り上げられています。

 これは、組織が失敗から正しく学べていれば、失敗の繰り返しは避けられたのではないかとの問題意識のもと、組織が失敗から教訓を得て、経験から学び、それを進化と成長に結びつけるプロセスの解明を試みる理論ということです。

 社会におけるセイフティネットが十分でないために思い切った挑戦ができず、失敗したとしても、その後にあまり生かされい程度のものに終わっているような感じもしますが、経済の元気のなさの要因のひとつとして、失敗経験を十分活用できていないという側面があるのも否定できないでしょうから、賢者は歴史に学ぶという言葉もあるように、集積された経験を活用することにつながる こうした理論への期待は大きいものがあると思います。

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2011年5月29日 (日)

「必要とされる存在」に

 先週の「カンブリア宮殿(TV東京系)」という番組で、三重県多気町にある万協製薬の松浦社長が出演されていました。うちでは、残念ながらTV愛知、TV大阪は映らないので、CATV日経CNBCでの視聴です。

 以前、松浦社長の講演でもお聞きしたことがあるのですが、阪神・淡路大震災で被災した同社が多気町で再建を果たしたこと、その際に地震対策を徹底したこと、取引企業・消費者・社員に必要とされる会社になるよう様々な取組みを進めたこと がそのエッセンスです。

 その原点は、もともと神戸にあった同社が被災したとき、当時の社員は誰一人会社の再建を手伝ってくれなかったことにあるようです。社員にとって同社は必要なものではなかった、世の中からも必要とされていない、それではいけないという反省に立って、会社の方針を打ち立てられた。それを一言で表しているのがタイトルの「必要とされる存在」に です。

 松浦社長の講演を聞かせてもらったときは、とても笑いをとるのに長けていて驚いたものですが、今回の番組では終始シリアスな話しぶりで、これもまたすごいことだなと思いました。

 逆境をばねにして飛躍してきた同社には、学ぶことがとても多いので、経営に関心のある方は、同社の日本経営品質賞表彰理由などを参考にされるとよいかもしれません。

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2011年5月17日 (火)

「記録よりも記憶」

 近頃読んだ本の中で、いいなと思ったのが、この言葉です。

 これは、「てっぺん」という居酒屋の社長がその著書の中で書いていることなのですが、何らかの競争の中で勝ち抜いて一番になるよりも、人々の記憶に残ることをするのが大事だという考え方です。

 具体的な例として、1984年ロサンゼルスオリンピックの女子マラソンで金メダルを取った選手のことは憶えていないが、脱水症状で倒れこみながらも完走したスイスの選手のことは多くの人の記憶に残っていることが取り上げられていました。

 経営においても、顧客の心に残るような仕事をしていくことが不可欠との気持ちをこめて、このエピソードを紹介されていましたが、このことは店や会社の経営だけでなく、他の様々な組織においても当てはまるのでしょう。

 単に売り上げを伸ばすとか、成果指標を高めるといった同じ土俵で数字を上げることに注力するのでなく、記憶に残したいという思いをもって日々の仕事を進めることが永続につながるのだろうなと思いました。

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2011年2月18日 (金)

電子辞書の買い替え

10年ぐらい前から使っていたセイコーインスツルの電子辞書。広辞苑と「英会話とっさのひとこと辞典」が収録されているのと、液晶画面に異常が発生したときにも無償で迅速に修理してもらえたのとで、とても気に入っていたのですが、先日、誤って踏んでしまい液晶画面に大きな傷跡が。さすがにこれは7年以上経過しているので部品がなく、修理は断念せざるをえませんでした。

 

 となると、次の機種もできればセイコーインスツルのをと思って、探してみたところ、私が必須と思っている広辞苑と「英会話とっさのひとこと辞典」を備えたものがありません。セイコーインスツルのは英語系が充実しているのと、PASORAMAという機能を使って電子辞書コンテンツをパソコンに取り込めるというすごいメリットがあるのですけど、先の二つの辞書がないということでとても残念でしたが、諦めました。

 そこで、他のメーカーのをいろいろあたってみたところ、カシオのが広辞苑と「英会話とっさのひとこと辞典」の両方を収録していることがわかり、昨年モデルのエクスワードXD-A8600ブルーに絞って買うことに。

購入先は、私としてはできるだけ地元の店で買いたいと思っているので、まずはネット上でだいたいの価格を調べたうえで、伊賀市内のケーズデンキとヤマダ電機を回ってみました。

1軒目のケーズデンキ。ここでは、冷蔵庫、液晶TV、オーブンレンジ、PCプリンタなど多くのものを買っています。で、基本的にここで買うつもりで行ったところ、在庫と展示品が21,800円という表示でした。ケーズデンキのあんしんカードというのを呈示すると5% offになるので、在庫があれば概ね20,000円で購入しようと算段したのですが、在庫はなく展示品しかないとのこと。展示品なら、20,000円よりもう少しディスカウントしてもいいのではないかと思い交渉したのですが、20,000円より下げられないということで断念しました。

2軒目に行ったヤマダ電機も値段は同じ21,800円でしたが、色がピンクとバイオレットしかないということで諦め、結局価格.com掲載の店舗から20,126円(商品代金19,706円+代引き手数料420円)でネット購入しました。

ケーズデンキであと気持ちだけでもディスカウントしてもらえたら買ったのですけど、ちょっと残念でした。

【カシオ電子辞書 エクスワードXD-A8600

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2010年10月30日 (土)

売れる店とは

 私が十数年前、店番をしていた際に、売り上げが伸びなくて大変困っていました。当初の何か月かは常に前年を下回っていましたから。

 そういうときに出会ったのが、日本経済新聞社が出版した「入りやすい店 売れる店(馬渕 哲・南條  著)」という書籍です。

 この本を読むまでは、とにかくお客さんが来たら、すぐに「いらっしゃいませ」と言って応対しなければならないという思い込みがあったのですけれども、そうしてよいのは経験を積んだよほどの店員さんだけで、そうでない普通の人はやってはいけないといったことが書かれていて、まさに目から鱗が落ちた感じでした。

立地している場所とか、店の構造や業態にもよるのでしょうが、基本的にはお客さんはあまり干渉されることを好まず、店へ入ってきたときに声をかけられないほうがいろいろな商品を落ち着いて品定めできる、そして、お客さんが店内に滞留していると、サクラ効果で他のお客さんが入りやすくなり、結果として売り上げも上がっていくというのがエッセンスです。

それで、私もこの本に書いてあるように、来店のお客さんに声をかけるよりも、他の仕事に注力するように気をつけ、お客さんが自由に商品を見てもらうようにしました。また、冷やかしのお客さんも大切だということを十分意識して応対するように心がけました。

すると、他の要素もあったかもしれないですが、けっこう店内にお客さんが留まるようになり、声をかけられてから動くようにしたら、徐々に売り上げも回復したというのが実感です。

私がこういう仕事をしたのは、わずか1年のことで、そんなに単純ではないとは思いつつも、この本がいろいろな面ですごく役立ったのはたしかです。その内容を実践できたことは、今から考えてもとても貴重な経験だったと思っています。

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2010年8月15日 (日)

広岡達朗 元ヤクルト・西武監督の「私の履歴書」

 今、日経新聞で広岡元監督の「私の履歴書」が連載されているのですが、その内容には心引かれるものがあります。

 前面に出ているのは、巨人時代以後、川上哲治元監督に様々ないじわるをされて、それがその後の人生のバネになったというところです。一方の話のみを聞いて判断するのはどうかとは思いますが、その当時の球界では特に足の引っ張り合いが激しくて、新人いじめというのがあったのかなと想像されます。競争社会ですから今も同じなのかもしれませんが。

 それと、8月14日付けの記事では、新聞の文章の書き方について触れられています。広岡元監督はサンケイスポーツの記事を書いていた際に、その時の運動部長から「原稿にポイントが5つあれば散漫になるので、一番大事なもの一つに絞ることが必要(一点絞りというらしいです)。その一番大事なものを一生懸命書いていくと後の四つは枝葉としてすーっとまとまる」と指摘されたことをエピソードとして取り上げ、そのことは野球の指導者として方針をつくるときにも役立ったと述懐されています。

 というふうなことで、連載は続いていきますが、広岡元監督をモデルにした巨人への復讐の物語というべき海老沢泰久氏の小説「監督」と重ね合わせながら、興味深く拝読しています。 

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2010年7月31日 (土)

近江商人の「三方よし」

 近江商人の三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」とは、売り手と買い手だけが取引で利益を得るだけでなく、社会全体をも利する地域貢献・社会貢献的なことが大切であるとする理念と思っていたのですが、先日の日経新聞の「200年企業」という連載ものを読んで、それよりももっと奥深いものがあると感じました。

 この記事で取り上げられていたのは「外与(とのよ)」というアパレル、着物、生地を販売する企業で、滋賀県の五個荘(現・東近江市)発祥ということで、まさに近江商人の企業であると思います。
 この前身である商家が江戸末期に尾張藩から多額なお金の用立てを求められたとき、2度にわたって断ったそうです。踏み倒される危険の高い「大名貸し」とはいえ、それを拒絶するのは大変な決断だったでしょう。
 こうした理が通らないなら相手が大名であってもひるまない緊張感、それがあるからこそ共栄が成り立つ、こうした考え方が「三方よし」の底流にあるというのが、今回の記事の要諦です。

 これまで、「売り手よし、買い手よし、世間よし」といえば、売り手と買い手が互いに尊重し合う取引を行う中で、世の中の役に立つことも手がけるといった協調性重視の考え方とばかり思っていましたが、その奥にはとても厳しいものがあるのだなと考え直したものです。
 

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